Program 1

2014年10月17日(金) 開場 16:00 開演 16:10

平等な権利Equal Rights

  • 国内初上映
  • 日本語字幕
  • 英語字幕

The INDOORS project / 2分 / 2012 / 欧州 / 英語

シンプルで当たり前のことしか伝えていない。なのに、その当たり前を貫くことがどれほど難しいことか目からウロコ間違いなし。偏見がないと思ったアナタ、常識とはなんだ? 「自分の常識を人に押し付けがちかも」と振り返るのにもってこいの短編。自分がどんなアイデンティティをもつか、どんな職業を選ぶかは自分が決めるのだ。

マイノリティにつきまとう偽善者Sex Workers and the Anti Trafficking Campaigns

  • 国内初上映
  • 日本語字幕
  • 英語音声

Carol Leigh / 19分 / 2014 / 米国 / 英語

「Sex Worker(SW/セックスワーカー/性産業従事者)は、かわいそうで、その人達を保護しなければ」と語る支援者という名の偽善者よ、あんたの価値観も助けも余計なお世話だ! 社会貢献に見せかけた人身取引禁止政策の押し付けにより、本来守られるべき当事者の安全が脅かされている。彼らが望む安全とは何か。まずはSW当事者達の声を聴かねば始まらない。

(A)セクシュアル(A)sexual

  • 国内初上映
  • 日本語字幕
  • 英語音声

Angela Tucker / 75分 / 2011 / 米国 / 英語

Asexual(アセクシュアル)ってなんだろう?ただセックスをしない人のこと?性欲がないの?恋はするの?オナニーもしないの?あなたには、セックスは誰もがするもの・したいものという偏見はないだろうか。 「セックスをすること・性欲がある」が前提とされる社会で、他者に性的欲求を抱かない「アセクシュアル」の人たちがいる。レズビアン・ゲイ・バイセクシュアルとは違い性的指向を持たない彼らの情報や研究は少なく、誤解や偏見にさらされることも多い。そんな中、アセクシュアルは自身のアイデンティティとどう向き合うのだろうか。本作は Asexuality.org の創立者であるデイビッド・ジェイを中心に、複数のアセクシュアル当事者の生活を追う。

Program 2

2014年10月17日(金) 開場 19:00 開演 19:10

完璧の条件Because Who Is Perfect?

  • 日本語字幕
  • 英語字幕

Alain Gsponer / 5分 / 2013 / スイス / ドイツ語

たった5分の動画にあなたは深く打ちのめされる。店で見かけるマネキン。八頭身で脚が細くて腕は長い健常者の像、―そう、完璧なプロポーション。でも、その完璧って誰が決めたの? もしかしたら私たちは“架空の完璧”を理想像として信じ込まされているのでは? パーフェクトな身体の定義は人それぞれ。そして私たちはパーフェクトな身体を持ち合わせているのかもしれない。

少女は自転車にのってWadjida

  • 日本語字幕

Haifaa Al Mansour / ‏هيفاء عبدالرحمن المنصو ‎/ 97分 / 2012 / サウジアラビア、ドイツ / アラビア語

2014年アカデミー賞外国語映画賞という話題作。少女はあるものが喉から手が出るほど欲しかった。それはサウジアラビアでは女性が乗るのははしたないとされる代物、自転車だ。ある時、学校でコーランの競技会があることを知る。どうやら賞金が出るらしい。ワジダは自転車購入資金のため一念発起し猛勉強を始めることに。映画館が禁じられている国、サウジアラビアで初の女性監督となるハイファ・アル=マンスールが贈る、愛すべき頑固者ワジダを主軸とした心温まる奮闘記。この映画を見る私たちは、「イスラム教の社会では、性別によって生き方が大きく違ってくるから大変だな」と思うだろうか。それとも、「“女性が抑圧されている”とイメージするのは現地の人たちに失礼だ」と思うだろうか。会場では、イスラム圏に向けられる私たちの視線について、関連資料の展示を行う予定です。

Program 3

2014年10月18日(土) 開場 11:20 開演 11:30

明日私に恋をして ~Will You Still Love Me Tomorrow?~Will You Still Love Me Tomorrow?

  • 日本語字幕
  • 英語字幕
  • 中国語字幕

Arvin Chen / 陳駿霖 / 104分 / 2013 / 台湾 / マンドリン、ミンナン語、韓国語、英語

愛の形は人それぞれ、自分の幸せを生きよう! ウェイツォンは、“美しい妻と可愛い子ども”と共に暮らし、眼鏡屋の仕事も順調だ。しかし、いわゆる「人生勝利組」のような生活を送りながらも、大切な何かが欠けているような、冴えない気持ちで日々を過ごしていた。そんな時、眼鏡屋で出会った客に一目惚れし、忘れようとしてきた気持ちが沸き上がってしまう…。妹の婚約騒動や台湾のゲイライフなど、サイドストーリーも味わい深い群像ラブコメディー。人生が思うようにならないもどかしさや、大切な人と上手くいかない悲しみを、ユーモラスな演出で愛嬌たっぷりに描き、「人生は前向きに生きよう!」と思わせてくれる映画。東京国際レズビアン&ゲイ映画祭でも上映された極上のエンタメ作品「ウィル・ユー・スティル・ラブ・ミー・トゥモロー?」が、関西クィア映画祭スタッフによる新訳で登場!

Program 4

2014年10月18日(土) 開場 13:50 開演 14:00

その道を選んだらRoads

  • 国内初上映
  • 日本語字幕
  • 英語字幕

Denisse Quintero / 10分 / 2013 / メキシコ / スペイン語

とある街外れの小売店。働くのはまだ若きカルメラ。目の不自由な心優しい祖父との静かで平凡な毎日に現れた、自由な旅人エブリル。波一つたたない水面にひとしずくの水滴が落ちるような美しい出会い。人は、どんな道を選ぶのか、どんな理由で選ぶのか…? シンプルで爽やかな中に、人生で大切なことがそっと描かれているショートストーリー。

うつりゆくままにChange Over Time

  • 国内初上映
  • 日本語字幕
  • 英語音声

Ewan Duarte / 8分 / 2013 / 米国 / 英語

このテストステロンを。ホルモン剤を。注入したら、私は一体どうなっていくの?きっときっと、自分が求めていた自分になれるはず。もうすぐ、解き放たれる。
トランスジェンダーとしての心の揺らぎや、体の変化に対する期待と希望を、幻想的なタッチで描く詩的ムービー。美しい情景と静かな心の叫びを、ぜひ共有してください。

アロハの心をうたい継ぐ者Kumu Hina

  • 国内初上映
  • 日本語字幕
  • 英語音声

Dean Hamer & Joe Wilson / 77分 / 2014 / ハワイ、米国 / 英語、ハワイ語、トンガ語

ハワイでは、トランスジェンダー(ハワイ語で“マフ mahu”)は女性と男性の間/両方、両性の強さをもつ存在として古くから尊敬を集めていた。“マフ”であるヒナ先生(Kumu Hina)は、ハワイの歌と踊を若い世代に伝えているハワイ原住民。年末に催される、生徒たちの踊りの発表会準備で大忙しだ。
“マフ”であることからくる悩み、白人世界との共生の難しさ、夫と離れて暮らす寂しさ。胸に色んな思いを抱えながら生徒たちの指導にあたる。
生徒のひとり、ホナニも“マフ”だ。ホナニは言う。「“マフ”だから自分がすごいとか特別視されるべきとは思わない。ただそれが自分にとって自然なだけ」。
見終わったとき残るのはハワイの真髄と人間の温もり。「性的少数派かつ民族少数派」というダブルマイノリティを生きる者の力強さを感じられるドキュメンタリー作品。

Program 5

2014年10月18日(土) 開場 16:10 開演 16:20 【アンコール上映 2作品!】

すいっちん -バイブ新世紀-"Switching" The New Era of Vibrators

  • KQFF2011年上映作品
  • 英語字幕

sasatani-chez / ササタニーチェ / 61分 / 2011 / 日本 / 日本語

上映前 「すいっちん」の監督・ササタニーチェさん をお招きしてのトークタイムを予定★

3年ぶりに、あの話題作が関西クィア映画祭にかえってきた!! 性を満喫するのに大活躍の、バイブレーター。エロ文化を独自の視点で描ききる、ササタニーチェ監督が、知られざる世界にメスを入れる。オンナのためのセックストーイショップ経営者、バイブ職人、オナニスト、昔ながらのバイブ屋、性感開発の先生。みんな、情熱的に「バイブ」を語る語る語る。では、バイブを使うオンナたちは何を語るのか? バイブという切り口から、社会における男女の非対称性をあぶりだす、抱腹絶倒のドキュメント。バイブは男根の幻か? 本作は、あなたをブブブと、震撼させる!

艶子 TSUYAKOTSUYAKO

  • KQFF2013年上映作品
  • 英語字幕

Mitsuyo Miyazaki / 宮崎 光代 / 23分 / 2011 / 米国 / 日本語

昨年、当映画祭で上映され観客の心を揺さぶった逸作! 自由とは? 愛する人との夢見る未来か、これまで必死で築いてきた家族との暮らしか。艶子は自身に問いかけ答えをだす。時代を越えて伝わる、1人の女性の物語。観るものの魂に、生きる勇気を与えるだろう。本作は、宮崎光代監督の祖母が残した一枚の写真から彼女がインスピレーションを受け、生み出された。繊細な演出、洗練されたカメラワーク。美しい映像に私たちは酔いしれる。世界も大注目の感動作が、再び登場!

Program 6

2014年10月18日(土) 開場 18:40 開演 18:50

3(スリー)3(Drei/Three)

  • 国内初上映
  • 日本語字幕
  • 英語字幕

Tom Tykwer / 120分 / 2010 / ドイツ / ドイツ語

あの「ラン・ローラ・ラン」の鬼才トム・ティクヴァ監督が贈る、新しい愛の形。
生、老い、病気、再生、生殖、死、そして死後。人間の終わりはどこなのか、人間の始まりはどこなのか。生まれてから死ぬまで、死んだ後の人生のベクトルは一方通行か、それとも科学による逆回しは可能なのだろうか。性愛関係は二者間だけに限られているものなのか? 人はひとりしか愛せないって本当?
気づかずに前提としていたものが揺らぐ瞬間、あなたの世界が広がる。その広がりを快感ととるか違和感ととるか、それは観る者次第。
作品のところどころに登場する象徴的な青色や、デイヴィッド・ボウイの「Space Oddity」が流れるエンドロールなど、最後の最後までがとびきりに美しい、第一級の作品。(トリビア:2013年当映画祭で上映した「トランスパパ」のソフィアが出ています!)

Program 7

2014年10月19日(日) 開場 11:20 開演 11:30

平等な権利Equal Rights

  • 国内初上映
  • 日本語字幕
  • 英語字幕

The INDOORS project / 2分 / 2012 / 欧州 / 英語

シンプルで当たり前のことしか伝えていない。なのに、その当たり前を貫くことがどれほど難しいことか目からウロコ間違いなし。偏見がないと思ったアナタ、常識とはなんだ? 「自分の常識を人に押し付けがちかも」と振り返るのにもってこいの短編。自分がどんなアイデンティティをもつか、どんな職業を選ぶかは自分が決めるのだ。

ソウル・フラワー・トレインSoul Flower Train

  • 英語字幕

Hiroshi Nishio / 西尾 孔志 / 97分 / 2013 / 日本 / 日本語

上映後 本作品の 監督・⻄尾孔志さん と 脚本・上原三由樹さん をお招きしてのトークタイムを予定★

親に知られたくない秘密を持つあなた! 子の秘密を知ってしまったあなたに見て欲しい! ちょっととぼけた父親の、コテコテ大阪ロードムービー。ちっとも田舎に帰ってこない大学生の娘ユキを訪ね、都会へ出てきたお父さん。初対面なのに妙に親切なアカネに「こっちやで!」と引っ張られ、ついて行くとそこはもう人情あふれる下町。通天閣に碁会所、二度付け禁止の串カツ屋。観光客がベタな泥棒に遭うのも目撃、そしてストリップ劇場も初体験! そんなワクワクハラハラする冒険のすぐ隣に現実はあって、父は娘の大変な秘密に気づいてしまう。一方、そんな主人公を連れ回していたアカネにも、ある思惑が…⁈ 親子の物語は、どんなに素直に向き合っていても隠しごとがいっぱい。上手にごまかしても結局なんだかバレてたりして。やがて親子は互いに自立する。そして、親子の関係は続いていく。

Program 8

2014年10月19日(日) 開場 14:10 開演 14:20

街角のふたりBumming Cigarettes

  • 国内初上映
  • 日本語字幕
  • 英語音声

Tiona McClodden / 23分 / 2012 / 米国 / 英語

電車に揺られて辿り着いた、街角のHIV検査センター。よぎるのは、かつてのパートナーへの憤りと、感染への不安。結果を待つほんの10分の間にふと声をかけたその人は、タバコをくゆらす手を止めて、ゆっくりと語り始めた。立ち話にも似た軽快さを持ち合わせながら、人間の闇や内面を徐々にえぐり出す、秀逸な短篇フィルム。

インターセックスであることIntersexion

  • 日本語字幕
  • 英語音声

Grant Lahood / 68分 / 2012 / ニュージーランド / 英語

あなたはどれだけ想像を膨らませても知識を持っても本人に会うまでは本人を知ることはできない。知るべきは目の前の人。でもせめて垣間見たい。「インターセックスであること」では,マニが出会う幾人もの人々の姿,現実,社会,そしてその取り巻く問題を映し出す。私たちはインターセックスの何を知ることができるのか。

Program 9

2014年10月19日(日) 開場 16:30 開演 16:40

ドリアンに捧ぐFor Dorian

  • 国内初上映
  • 日本語字幕
  • 英語音声

Rodrigo Barriuso / 16分 / 2012 / カナダ / 英語

ある父子家庭の日常。障がいのことを思ってか、父は何から何まで我が子ドリアンの世話を焼かずにはいられない。ある時、今までこどもだと思っていた我が子の、性の目覚めを目のあたりにした父親は動揺を隠せない。ドリアンは確実に大人に近づいている!“まだまだこども”なのはドリアンか?それとも自分?
親子の関係が揺れ動くほんの一瞬をとらえた、心温まる秀作。

キス・ミーKiss Me / With Every Heartbeat

  • 日本語字幕
  • 英語字幕

Alexandra-Therese Keining / 105分 / 2011 / スウェーデン / スウェーデン語
協力 : 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭

親同士の婚約パーティーで出会った、フリーダとミア。それぞれ恋人がいるものの、初対面から互いの事が気になって仕方がない。思いが深まれば深まるほど、心引き裂かれるふたり。
恋人がいるからと、一旦誘いを断ったミアに対して言うフリーダの台詞、「(自分と恋人と)ふたりを好きでいいんじゃない?」にハッとさせられる。そう、フツウも人それぞれ、タブーも人それぞれなのだ。
この作品はなんといっても、主人公ふたりの目の演技が素晴らしい。かなしい、嬉しい、好き、うわの空、など、“表情による語り”が溢れる本作。どうか、字幕を追うことばかりに気を取られず、ふたりの目の語りを見のがさないでほしい。
第21回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭(2012年)で会場をいっぱいにした作品が満を持して関西へ!